女を忘れたはずのシングルマザーですが、夏休みに息子と二人きりになったら、乾ききった体に火がついてしまいました

夫と離婚して、女であることを忘れて必死に働くだけの日々。心の渇きと体の疼きは、見て見ぬふりをするしかありませんでした。そんな日常が、娘の不在によって崩れ始めます。静まり返った家で、まだ子〇だと思っていた息子と二人きりになった、あの夏の日……。
ソファで無防備に眠る彼の姿に、私は見てはいけないものを見てしまったのです。たくましくなった体、男の匂い……。気づけば、私の手は彼に伸びていました。ほんの少し、触れるだけのつもりだったのに。
その瞬間から、すべてが狂い始めました。罪悪感にさいなまれるはずだった私を待っていたのは、想像もしなかった彼の反応……。そして、私たちは誰にも言えない、甘く、恐ろしい秘密を共有することになったのです。これは、乾ききった一人の女が、たった一人の男とどこまでも堕ちていく物語……。
総字数 約7,000字(読了時間 約14分)
〈本文より抜粋〉
じりじりと蝉が鳴き、アスファルトを焦がすような真夏の日差しの中、昼のパートを終えて汗だくで家に帰る。クーラーの効いたリビングのソファで、息子の健ちゃんが気持ちよさそうに昼寝をしていた。Tシャツの袖からはみ出した日に焼けた腕は、いつの間にか私よりずっと太く、逞しくなっている。もう、私の知っている可愛い男の子ではない。私が知らないうちに、一人の、若い男がそこにいたのだ。
〇
びくり、と喉の奥で悲鳴にもならない息を呑み、私の体が大きく跳ねた。心臓が氷水に浸されたように冷たくなり、全身の血がさっと引いていくのが分かる。起きていたの? 気づいていたの? どうしよう、嫌われる、軽蔑される。パニックに陥る私を、しかし、彼の視線が捕らえて離さなかった。私が恐れていた怒りも、軽蔑も、拒絶の色も、その若い表情のどこにもなかった。
〇
私の手によって、息子のたくましいそれが、ゆっくりと私の中に導かれる。一度出したばかりだというのに、まだギンギンに熱く硬いままでいる彼の若さに、私の体は、歓喜の悲鳴を上げた。ずぶずぶと、私の奥深くへと沈んでくる、圧倒的な存在感。夫のものでは決して感じることのできなかった、隙間なく満たされる、この完璧な感覚。その瞬間に、私の理性の最後の糸が、ぷつりと音を立てて切れた。