息子の独白 〜俺がいるよ、母さん〜

物語は全編、息子の独白で進みます。
(冒頭)
父さんがいなくなって、もうすぐ一年か……。早いな、母さん。この家も、すっかり静かになっちゃったね。前は父さんの大きな笑い声がいつも響いてたのに。今じゃ、時計の音と、母さんの……その、小さな溜め息だけだ。
ごめん、泣かせたいわけじゃなかったんだ。ほら、こっちおいで。大丈夫、俺がいるだろ。母さんは一人じゃない。俺たち、二人だけになっちゃったんだから、これからは支え合っていかないと。
総字数 約1100字